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溢れ出るセンスの生徒さん

大阪市北区 天神橋筋商店街のギター・ウクレレ教室

K9 Music School🎸(ケーナイン ミュージックスクール)です。

 

ご覧いただきありがとうございます。

 

 

笑いとは緊張の緩和だと枝雀師匠はおっしゃいました。

いろんな緊張の緩和がありえると思いますがどんなものが僕ら素人でも使いやすく面白いのでしょう?

 

僕には笑いのセンスはあんまりありませんが、面白い生徒さんがいらっしゃいます。

 

 

 

僕は仕事上、毎日カウントをします。

カウントというのは1.2.3.4ハイっみたいなやつで弾き始めるタイミングを知らせるものです。

そして一緒に弾く、という作業は毎日行っています。

 

基本的に曲はテンポという制限があります。その制限の開始地点をカウントによって

知らせるのです。さらに言うとカウントが開始された時点で制限区域内に入るわけです。

 

人は制限され、コントロールされることを嫌います。

何百、何千キロの離れた場所へ行くのに飛行機よりも自家用車を好む人の心理として

飛行機では自分のコントロール感がないからと言う意見は理解できます。

 

そんな心理も働いてのことだと思いますがある生徒さんがこう言われました。

僕がカウントを始めたその瞬間、

 

『私が好きなタイミングで弾き始めるから、先生は私の後で入ってきてくださいー!』

 

これにはウケてしまいました(笑)

 

この仕事もそこそこ長くやっていますがここまで正直で素直な言葉を聞くことはあまり

ありません。しかも大人から。

 

自分でカウントして弾き始めるという方はそこそこいらっしゃいますが。

 

 

カウントはもちろん音楽上、大切でありその上に乗って制限の中で演奏できることは

その方が求めているもののグラデーションはあれど優先順位的にもまぁまぁ上に来るべきものです。

 

とはいえ、それを意識できるタイミングや性格といったもの、本能や身体的個性など、

いろんな要素が絡み合って演奏を面白いと感じたり、ストレスと感じたりする境界線が出来上がります。

したがってテンポ通り、リズムに乗って演奏することはもちろん音楽上大切ですが

必ずしも生徒さんが常に守るべきものでもありません。

 

その辺りを見事に素直に表現していただいた言葉です。

 

普通はカウントに従おうと思うものだという思い込みが緊張となり

生徒さんのそれを無視した言葉が緩和を生んだのかなぁと思います。

 

 

『普通ならこうやのになんでこれが!?』

『予想してた返しと違う!』というものが笑いになるのだと思います。

 

念のため追記しますがこの生徒さんは普段はとても思いやりがあり、他への配慮も常に意識されている

とても立派な大人の方です。どこまでがウケ狙いだったのかは定かではありませんが

たまにこう言うのが出てしまわれるんですねw

 

極端な正直さは時に笑いになるんかなと思います。